空気清浄機の消臭効果と選び方について
PM2.5や黄砂等、空気中の有害物質に対する意識の高まりから、家庭用空気清浄機の所有率が40%を超えています(2012年内閣府の消費行動調査による)。
各メーカーでは次々と新製品を販売しており、空気清浄度も格段に向上しています。
ここでは、空気清浄機に期待できる効果と、その選び方についてご紹介します。
空気清浄機の基本機能
空気清浄機の基本機能は、脱臭と集塵です。脱臭とは、タバコやペット、生ゴミ、油などの生活臭、プラスチック製品から発生するホルムアルデヒドなどの化学物質臭を分解、除去する機能を指します。
集塵(しゅうじん)とは、空気中に漂うホコリ、雑菌、花粉などを集める機能を指します。
脱臭フィルターには、活性炭フィルターの他、光触媒やストリーマ方式による強力な脱臭効果の持続が期待できるもの、水洗いをすることでフィルター性能が復帰するものなどがあります。種類によって除去可能な細菌や汚れが異なりますので、購入前によく確認しましょう。
集塵フィルターには、除菌機能が追加されたものや10年交換不要フィルターなどがあります。中でも、0.3μmの粒子の捕集率が99.97%以上のフィルターをHEPAフィルター(JIS規格)と呼んでいます。
空気清浄機を選ぶポイント
空気清浄機を選ぶ際は、使用目的に沿った脱臭、集塵性能はもちろんのこと、空気を清浄するスピードについても併せてチェックすることが大切です。
清浄スピードは、家電量販店等で示される「適用床面積」と「最大風量」の2点を参考にしましょう。
適用床面積は、日本電機工業会規格の「JEMI1467」に基づき「5本のタバコを吸った際に30分間で空気を清浄できる広さ」を表しています。したがって、この数字が大きいほど清浄スピードが早くなると解釈できます。
例えば、使用する部屋が8畳であっても、よりスピーディーに空気をキレイにしたいのであれば、適用面積が12畳や20畳などの空気清浄機を選ぶと良いでしょう。
また最大風量は、㎥/分で表示されます。数字が大きい程、部屋の空気を循環させる力があり、部屋の隅々まで浄化することができます。
さらに、前面、背面、側面など多方向から空気を取り込む機能があれば、空気中のホコリや細菌を効率的に浄化することができます。
ただ、風量の大きい空気清浄機は同時に運転音も大きくなる傾向があります。運転音はデシベル(dB)で表示され、数字が大きいほど運転音も大きくなりますので、音が気になる際は清音運転機能を搭載した空気清浄機も含めて検討すると良いでしょう。
最近では、脱臭と集塵の基本機能に加え、加湿機能や高性能フィルターを搭載したものや、節電効果の高い機種など様々なタイプが販売されています。使用する場所や用途に応じて選ぶようにしましょう。